
FXやCFDの口座開設から取引、入出金までオンラインで完結する時代に、あえて「街中の店舗」を開く。
CFDブローカーのEquitiは2026年9月14日、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャに同社初となる実店舗を開設した。
背景にあるのは、UAEで急速に存在感を高めるCFD市場と、オンラインだけでは完結しない「対面サポート」への需要だ。

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目次シャルジャに初の実店舗、予約なしでも相談可能
新店舗はシャルジャのKing Faisal RoadにあるNew Zubaidi Buildingに開設された。
Equitiによると、利用者は店舗を訪れ、スタッフから取引テクノロジーや市場に関する情報、サービス利用に関する案内などを対面で受けられる。
既存顧客だけでなく、Equitiのサービスを検討している人との接点としても活用する。現地での採用も進め、シャルジャで雇用機会を増やす方針だという。
シャルジャ支店のゼネラルディレクター、Mohamed Hachichou氏は、金融サービスへのアクセスにはテクノロジーだけでなく、質問に答えられる専門知識を持った人材も必要だと説明している。
スマートフォンだけでFX口座を開設できる現在でも、利用者が直接スタッフと話せる環境には一定の需要があるようだ。

なぜオンラインのCFD業者が「実店舗」なのか
FX・CFD業界では、営業拠点やサポートセンターを置くブローカーは珍しくない。一方、一般の顧客が直接訪問できる店舗型の拠点は、オンライン専業化が進んだ現在では目立つ存在だ。
ただ、こうしたモデル自体は新しいものではない。
シンガポール、香港、マレーシアなどでは、moomooやFutuなど一部の証券・投資サービス会社が実店舗を展開している。オンラインサービスと対面サポートを組み合わせ、初心者への案内やブランド認知の向上につなげる狙いがある。
Equitiが今回選んだUAEも、CFDブローカーにとって重要性が高まっている市場だ。
近年は多数の海外FX・CFD業者がUAEへ進出し、現地ライセンスを取得している。過去に公表された大手ブローカーの取引データでも、中東地域が取引量の大きな割合を占め、その中でもUAEの存在感が大きいことが示されている。
現地では、スタッフとの直接のやり取りを求めてオフィスを訪れる顧客もいるとされ、UAEはオンライン広告だけで顧客を獲得する市場とは少し異なる特徴を持つ。
EquitiのUAE法人は「Category 1」と「Category 5」を保有
ブローカー評価の観点から確認しておきたいのが、店舗そのものよりも「どの法人が、どのライセンスでサービスを提供しているか」だ。
EquitiのUAE向けサイトによると、現地法人はEquiti Securities Currencies Brokers LLC。
UAEのCapital Market Authority(CMA、旧SCA)の規制下にあり、以下のライセンスを掲示している。
- Category 1:国際市場での証券取引、OTCデリバティブ、スポット外国為替関連
- Category 5:紹介・プロモーションなどのアレンジメント業務
掲載されているライセンス番号は、それぞれ20200000026と20200000352。Equitiは2022年に、UAEでOTCデリバティブおよびスポットFX関連のライセンスを取得したと発表している。
UAEでは近年、海外FX・CFD業者によるライセンス取得が相次いでいるが、ライセンスのカテゴリーによって認められる業務範囲は異なる。
特にCategory 5はマーケティングや顧客紹介を中心とするライセンスで、Category 1はより広い現地ブローカー業務を対象としている。ブローカーを比較する場合、「UAEライセンスあり」という表示だけでなく、カテゴリーと契約主体まで確認することが重要になる。
UAEのCFD業界、「広告」から「顧客接点」の競争へ
Equitiによるシャルジャ店舗の開設は、単なる新拠点の追加というより、UAEで進むCFDブローカー間の顧客獲得競争を映す動きでもある。
これまではライセンス取得やオンライン広告、スポンサー活動などが目立っていたが、今後は現地スタッフ、対面サポート、教育コンテンツといった「顧客との接点」も差別化要因になっていく可能性がある。
Equitiに続き、他のFX・CFDブローカーがUAEで実店舗型の拠点を増やすのか。オンライン中心だった海外FX業界の顧客獲得方法に、新たな変化が出始めている。
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